がんばる企業のご紹介

がんばる企業のご紹介

第11回

第11回

さて、「がんばる企業のご紹介」第11回目は・・・
リーマンショックによる危機を乗り越えて、業歴30年を有しながら、今なお前進し続けるかたをご紹介します。

自社の立ち位置を社員と共有し、「誇り」をもって前進し続ける

アジアクリエイト株式会社

代表取締役 佐藤 邦男
業種 各種専用機の設計・製作、
安全体感装置の設計・製作
創業年月 平成元年4月
住所 豊川市蔵子7-11-15
営業時間 8:00~17:00
定休日 土・日・祝日
ホームページ http://www.asia-create.jp
【取材日】R1.7.29 【取材者】東三河支店保証課 浅井

Q:事業内容や特徴を教えてください。

 当社の事業は2つに分けられます。1つ目の事業は、工場のFA(ファクトリーオートメーション)として、生産設備の設計製作を行っており、機械設計、電気設計、組立てを行う生産技術の3部門にバランスよく人材を配置しています。部品は基本的に外注ですが、生産そのものは全て社内で行っています。
 2つ目の事業は、労働災害を疑似体験することができる「安全体感装置」の生産です。この事業は、取引先からの依頼を契機として開始し15年程が経ちました。累計で出荷台数は1400台を超え、安全体感装置を体験することが可能な研修センターの参加人数も4000名を超える状況となっており、当社のメインになりつつあります。公式なデータはありませんが、このビジネスのシェアは当社がトップなのではないかと思っています。

Q:安全体感装置を作るうえで気を付けていること、工夫していることを教えてください。


 安全について色々と考えたところ、危険を防ぐ最終的なものは、「感性」ではないかと考えました。我々の商品により危険を体感してもらうことで感性を身に付け、そして磨き上げてもらいたいと思っています。
 そのため、開発で気を付けていることは、安全性を確保したうえで、危険を体感することができるギリギリのところをデザインすることです。簡単に作ろうと思えば、いくらでも簡単に作れてしまいますが、我々は専用機のメーカーとして、実際のラインに入れても遜色ないレベルの装置を製作しています。スペックダウンすると、危険を認識できず、逆効果となってしまうため、そこは一番意識しているところです。ユーザーからは当社の安全体感装置はまるで本物の機械のようだと好評を得ています。
 一方で、営業担当者にはハードではなく、ソフトを売ることを心がけるように伝えています。なぜなら、この装置を見たときにどのような点に危険を感じるのか、過去にどのような事故が発生したのかということを説明することによって、初めて価値が発生すると考えているからです。より分かりやすく伝えることができるように、労働災害の事例をマンガで紹介する冊子も作成しています。

Q:経営にあたり心掛けていることを教えてください。

 一番は、自社の立ち位置を常に見ることです。当社の売上高、経常利益、従業員数等が全国でどれぐらいに位置しているのかを把握し、数値により目に見える形で従業員にも伝えています。経営者として自社の立ち位置を知るということも重要ですが、従業員にも知ってもらうことが大切だと思っています。

Q:愛知県ファミリー・フレンドリー企業、あいち女性輝きカンパニー、健康経営優良法人等の認証取得のきっかけを教えてください。


 中小企業では、誇りをもって働くことができていないかたが少なくないと思います。そのため、当社の労働環境を客観的に従業員に教えたかったということが認証取得のきっかけです。認証を取得することで、社外の基準を満たしている会社であるという客観的な評価を従業員に伝えられます。
 具体的な取組みとして、「心と体の健康づくり 一歩前へ」をキーワードとし、管理栄養士を招き、食生活の指導機会を設けることや、人間学を学ぶための書籍を皆で読む読書会を開催すること等を実施しています。日常生活では知ることができない、経験できないことを学び、人間としての土壌を作っていくことが、本当の意味でのワークライフバランスの実現につながっていくのではないかと思っています。

Q:当社を一言で表現してください。

 一言で表現するのは難しいですね(笑)あえて言うのであれば、創業以来の行動の基本方針である「Always One Step Ahead~昨日と違う明日の創造」ではないでしょうか。
 当社のようなエンジニアリング会社では、皆が自社ブランドを欲しいと思っています。我々もこの思いから、3回程自社ブランドの製作にチャレンジしましたが、うまく行かなかった経験があります。プラント設備の設計として創業し、安全体感装置という自社ブランドの設計製作が当社のメインになりつつある現状までの変遷を振り返ると、まさに「昨日と違う明日の創造」という当社の行動の基本方針を体現してきているのではないかと思います。

Q:現在の夢は何でしょうか。


 社員・社風が褒められ、認められる会社になることです。
俗に言う良い会社とは、「未来がある」、「社風が良い」、「福利厚生が充実している」等だと思いますので、まずはここに行かなければならないと思っています。福利厚生の充実はお金をかければ実現できますが、評価される企業になるには、社風を作り上げる必要があり、投資すればすぐに実現できるというものではありません。
 海外に販売していく、売上を伸ばしていく、こうしたことももちろん重要であり、軽視しているわけではありませんが、これのみを求めていくといつか行き詰ってしまうのではないかと思います。その前に、社風が褒められるような環境ができあがっていれば、仕事はどんどん来るでしょうし、会社としての次のステップにつながっていくのではないかと思っています。

Q:保証協会を利用した感想や要望を教えてください。

 リーマンショックのときに、セーフティネット保証を利用させていただきました。我々は普段、金融機関しか見ていませんでしたが、こうした危機時に中小企業が相談できる場所があったことで、とても安心できたことを覚えています。
 我々が困ったときに、保証協会が受け皿となり、サポートしていただける体制ができあがっているということを、もっともっと皆さんに周知してもらいたいと思います。